小島印房について
建て替え前の小島印房です
小島印房の歴史 ご挨拶 三代目予定の小島崇広

天神堂小島印房の始まりは昭和8年。祖父が修業先から独立し、小さな部屋の一室で判子を彫り始めた日より始まります。それ以来、多くのお客様と関わりながら、祖父と祖母、父と母、そしてさまざまな職人さんの手によって、ずっと判子を作り続けてきました。

 

創業者の祖父は、抜群の腕を生かしながら多種多様に判子を作っていました。どんどんと人も会社も増え、判子の需要が増えていった時代。妻はもちろん、娘達にも配達などでお店を手伝わせながらお店の基盤を作ってきました。真面目な職人気質ながら書や日本画などにも積極的に挑戦する感性豊かな人でした。

 

二代目の父親はその祖父のもとで仕事を始め、判子にまつわるいろはを覚えながら、並行して書道、そして篆刻の修練を重ねました。27歳の時、祖父が急逝し若くして後を継ぐことになりましたが、妻の献身的な支えと、確かな感覚を持つ先生や諸先輩のおかげで、真面目にしっかりお店をつないできました。地道な修練の結果として、大手新聞社の書道展で何度か賞もいただくことができました。

 

そして私が引き継いでいくこれからの時代。創業からこれまでの間に社会状況は大きく変化し、判子という道具の役割や存在感も変わってきました。暮らしの中で必要不可欠だった判子ですが、その役割や魅力について、これまで以上に考え感じながら仕事をしていくことが必要だと思っています。

 

私たちの暮らしに豊かさや楽しみをもたらす道具として判子をお届けできるかどうか。それはこれからの私たちの仕事次第です。三代目としてこれからお店を繋いでいく私の役割は、その道筋を描き、さまざまな色をのせていくことだとおもっています。

 

創業から80年過ぎた今、ようやくここから判子の本番が始まるという心持ちでこれから精進していきたいと思います。

 

 

2015年2月

小島崇広

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